2014-07-07
Leather Cutting レザーの裁断工程
オルゲイユのレザー製品を製作している現場の撮影をさせてもらいました。
上記の写真は、裁断前の馬革の状態 (半裁といわれる1頭の革を半分に断ち切ったモノ)
革の表面を見ると、部位によって表情や質感が異なっているのが分かりす。
革にはレザーの大きさをしますシール 10cm×10cmが単位デシ平方メートル(d㎡)
上記の337デシは184cm×184cmの正方形の大きさ(かなりの大きさだということが分かりますね)
オルゲイユのジャケット1枚製作するのに、この半裁が約1枚必要です。
天然素材の難しいところは、まったく同じモノが存在しないという点
厚み、質感、キズ、ハリ感、色合い...
それぞれの質感を見極めて、それぞれのパーツに裁断していくには経験と知識を要します。
所有者の目印の為にファームで焼印を押されたマーキング部分
天然素材を使ってのアイテム製作には難しいスキルを要しますが、
合皮では決して表現出来ない雰囲気・持ち味を持っています。
裁断前の革の確認作業 見た目のキズや質感で判断するだけでなく、
パターンをおく前には実施に触って手の感覚で革の状態を確かめます。
手で触ることで革の厚みの違いや見えない凹凸が分かるそうです。
レザーの状態を繊細に把握する職人さんの手
レザーの色合いによって、厚紙の置き方も変わります。
革の癖、表情を読み取りながら厚紙の落とし込んだパターンを丁寧に置いて切る前の工程
しっかりと厚紙を押さえ、裁ち包丁を使って革を裁断します。
切れ味がとても重要となってくる裁ちの工程。
3着分を裁断する毎に研ぎ直す..
職人さんの丁寧さとスキル仕事ぶりには脱帽します。
裁断士の職人さん曰く 裁断工程とは
「毎日、正解がない答えを探し続けています..」
どのパーツをどの向きにどう置くと製品の見た目・シルエットが良くなるか...
着心地を考えて革の厚みをどうするか...
耐久性を考えての折り返す部分の幅をどうするか...
よりお客さんが満足するアイテムを製作しようとする この直向な精神が見た目的にも、
着た時にも最高のアイテムを作り出しています。
改めて日本のモノ作りの精神の良さを感じました。
カッター(裁断士) yamada